プリキュアを見てあれこれ思ったこと

プリキュア歴12年目のファンが、プリキュアの感想などをあれこれ書いていくブログです

スター☆トゥインクルプリキュア 第45話の感想 ―移ろいゆく人と環境の中で、自分はどう輝くか?―

遼太郎(遼じい) 

「友達と時には比較してしまうよ。

 時の移ろいとともに、まわりは変わる。

 焦りや戸惑いだってあるさ」

 

 

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こんにちは、キュアまさPです。

 

今回は、スター☆トゥインクルプリキュア

第45話の感想とそこからあれこれ

思い至ったことなどを書かせていただきます。

 

 

 

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スター☆トゥインクルプリキュア 第45話

『輝くキラキラ星☆ひかるのイマジネーション!』

 

 

脚本:村山 功

絵コンテ:大塚隆史

演出:高戸谷一歩

作画監督:高橋 晃

美術:李 凡善

 

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人と交われば、自分も変わる ~「人は人、自分は自分」からの脱却

 

今回の話は、ひかるの成長の物語でしたね。

 

スタプリの終盤である45話まで来て、

初めてひかるが本気で悩んでいるように感じました。

 

今回のカッパードではありませんが、

ひかるはいつも「キラやば~っ☆」と

好奇心に溢れ、自分の赴くままに生きる

女の子だと思っていたからです。

 

 

 

ひかるが悩んでいたのは、

スタプリの他の4人が皆トゥインクルイマジネーションを

見つける中、1人だけ見つかっていないことでした。

 

普段一緒にいる友達が成長したり、

あるいは前に進んでいたりする姿を見ると、

自分だけ置いてきぼりにされるように感じる

というのは、人間誰しも感じることでしょう。

 

こうした感情は、

「人は人、自分は自分」と考え、

他人との関係に無関心であれば

絶対に感じることのない感情です。 

 

 

 

今まで、「人は人、自分は自分」で生きてきた

ひかるにとって、このような感情には

戸惑いを隠しきれなかったのでしょう。

 

ですが、傍から見れば

そうした感情を感じられること自体が成長ですし、

さらにそれを扱えるようになれば、

人としてより大きくなれると思います。 

 

 

 

この感情と向き合うために、

ララたちと離れて向き合おうとしたひかるは

素晴らしいと感じました。 

 

 

 

移ろいゆく人と環境の中で、自分はどう輝くか? ~夏の大三角形に見る人と自分の変化

 

悩めるひかるに手を差し伸べたのは、

ひかるの宇宙の先生である遼じいでした。

 

今回、初めて遼じいの過去が掘り下げられましたが、

見ていてとても衝撃的でした。

 

 

 

ひかるの祖父母である春吉さんと陽子さんと

幼馴染だった遼じい。

 

子供の頃、一緒に楽しく遊んでいた2人。

 

しかし、大人になって「天文台で働く」

という夢を叶える努力をしていた遼じいに対して、

いつの間にか付き合い、婚約をしていた

春吉さんと陽子さん。

 

あのシーンで、遼じいがもしかしたら陽子さんに

想いを寄せていたのかもと思う方もいらっしゃるかと

思います。

 

でも、私には2人を見つめる遼じいが、

夢を追いかけることに夢中になっていて

2人の関係の変化に気がつけなかったことに対する

ショックであったり、あるいは、

人生のライフステージが変わってしまった2人に対して、

置いてけぼりにされてしまったことへのショックを

感じているように見えました。

 

(というか、似たような経験をしたことがある

 私としてはどうしてもこのように見えてしまいます。

 そして、遼じいにも感情移入をせざるを

 得ませんでした)

 

 

 

人生のライフステージと聞くと、

学校を卒業→就職→結婚→出産→子育て→老後

という流れが一般的に語られるせいか、

どうしても結婚している人や子供がいる人の方が

“ステージが上” のように感じてしまいます。

 

本当は、独身であろうと、結婚していようと、

子供がいようと、孫がいようと、

人の人生に上下なんてないと思うのですが、

それでもやっぱり結婚をしていないことに対する

引け目みたいなものを感じる人は

自分を含めて多い気がします。

 

スタプリと関係ない話で恐縮ですが、

ひかるたちよりも20歳も年上の私でも、

未だに自分と友達を比べることがあります。

 

「新卒で入った会社で働き続けている友達はすごい」とか、

「起業して活躍している友達はすごい」とか、

「結婚してる友達が羨ましい」とか、

「子供がいる友達は人生先に進んでいる感じがする」とか、

自分と友達を比べて落ち込むこともしょっちゅうあります。

 

 

 

でも、人と比べて落ち込んで、

絶望して何もできなくなっては元も子もないので、

結局は「じゃあ、これからどうするよ?」と考えて

前を進んでいくことが大事なのかなと思っていたりします。

 

一つの会社で長く勤めることも素晴らしいし、

起業をして挑戦していることも素晴らしいし、

夢を追いかけて生きることも素晴らしいし、

1人で人生を楽しもうとすることも素晴らしいし、

結婚して幸せを育むことも素晴らしいし、

子育てをして生きることも素晴らしい。

 

自分が望むような生き方をしていれば、

そして、意図的に人を傷つけるような

生き方さえしていなければ、

どんな生き方も素晴らしいと思うんですよね。

 

 

 

話がそれましたので、スタプリ関係に戻します。

 

移ろいゆく人間関係や環境を、

今回の話では夏の大三角形にたとえられていました。

 

 

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織姫と彦星であるベガとアルタイル。

この2つの星は、上のライフステージへと進む

周りの人たちのように見えます。

 

一方、その2つの星を見守るかのようなデネブ。

こちらは、どんどん先に進もうとする人を見て

置いてけぼりにされてるような自分にも見えます。

 

このように捉えると、デネブという自分は、

物凄い焦燥感や孤独感、寂しさを感じてしまいます。

 

 

 

でも、このような存在であるデネブに対して、

遼じいは救いの手を差し伸べてくれました。

 

 

遼じい

「時の移ろいとともに、まわりは変わる。

 焦りや戸惑いだってあるさ。

 夏と冬では、デネブのまわりで輝く星、星座は違う。

 デネブはおよそ8000年後には、北極の近くで輝く」

 

ひかる

「確か、北極星になるんだよね」


遼じい

「ああ、そのとおり。

 環境や状況が変わっても、デネブは変わらず、

 輝き続けるんだろうねえ」

 

 

北極星と言えば、昔の旅人たちが

方向を知る手がかりにしていた、

みちしるべとなる星でした。

 

行く先を照らしてくれる、言わば人々の “希望” の星です。

 

デネブはいつの日か北極星になるということから、

周りの人間関係や環境がどんなに変わっても、

自分自身はいつか人々の希望にもなりうる

と言っているのです。

 

これは、たいへん励まされるメッセージでした。

 

 

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周りの人間関係や環境が変わってしまい、

それらと比べてしまうのは仕方がない。

 

でも、自分自身も自分が望むような生き方、

輝きを放っていれば、いつの日か

人々からの希望になれるのです。

 

この話に、ひかるだけでなく、

私を含む多くの視聴者に刺さったと思います。

 

まどかがトゥインクルイマジネーションを見つけた

第41話でのアームストロング船長の名言もそうでしたが、

スタプリは宇宙関係の話をプリキュアたちの成長に

結びつけるのが上手いですね、本当!

 

 

multicolorlifestyle.hatenablog.com

 

 

というか、気がついたら今回も第41話も、

脚本が同じ村山功さんなんですね。

 

村山さん、凄いです…!!

 

 

 

敵のことを知ろうとする姿勢 ~キュアスタートゥインクルイマジネーション

 

悩めるひかるの前に立ちはだかったのは、

カッパードでした。

 

今回のカッパードは己の中の

歪んだイマジネーションを武器とすることで、

最高の武器を得ていました。

 

カッパードが持つ歪んだイマジネーション、

それは故郷を滅ぼされたことに対する

怒りや憎しみ、悲しみです

 

善意で他の星の人々に水を分け与えていたのに、

いつの間にかそれらを奪いつくされ、

大事な家族や故郷が滅ぼされれば、

「他の宇宙人と分かり合うことなどできない!」と

思って当然ですし、そんな思いが

最強の歪んだイマジネーションになるはずです。

 

そうした、歪んだイマジネーションの前では、

迷いのあるスターは破れてしまいました。

 

 

 

ただ、そんな窮地を助けてくれたのは、

カッパードと同じ宇宙人であるミルキーでした。

 

 

キュアミルキー

「私らしくしてても、ちゃんと理解し合えるって、

 ひかるが教えてくれたルン!」 

 

キュアミルキー

「ひかる。

 ひかるはひかるルン」 

 

 

この言葉によって、ひかるは気づき出します。

 

 

ひかる

「そっか。遼じいが言ってた。

 周りが変わってもデネブは変わらず輝くって。

 わたし、知りたい。

 宇宙のこと、みんなのこと、もっと知りたい!

 それに、カッパード、あなたのことも!」

 

 

こうして、ひかるも無事に

トゥインクルイマジネーションを

覚醒させることができました。

 

 

 

これまでの4人のトゥインクルイマジネーションの

覚醒シーンを見ると、

トゥインクルイマジネーションはなりたい自分や

本音の自分を見つけた時に発動します。

 

そして、ひかるのなりたい自分とは、

自分のワクワクすることを追求して輝くだけでなく、

怒り、悲しみにくれている敵のことを

知ろうとする自分になることでした。

 

もちろん、敵のことを全て知ることは

不可能なのかも知れません。

 

ですが、まず知ろうとすること。

 

そして、知ってからどうするのか?

 

それが大事なんだなと思います。

 

 

 

私がプリキュアシリーズが大好きな理由は、

悪いやつをただやっつけるだけの勧善懲悪ではく、

敵のことを分かろうとする思いやりがあるところ

なんですよね。

 

敵が悪さをするのにも理由や背景がある。

 

そこを知ろうとして、分かろうとして、

最終的にどう立ち向かっていくのかを

描いているからこそ、大好きなんです。

 

 

 

ノットレイダーの幹部たちが戦う理由や背景を

理解したスタプリメンバーたちが、

最終決戦ではどのように立ち向かっていくのか。

 

本当、楽しみです。

 

 

 

 

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ということで、今回のスター☆トゥインクルプリキュアの感想は以上です!

 

今日のスタプリから、いよいよ最終決戦。

 

スタプリは果たして、どのような最終回になるのか?

 

乞うご期待!!